グランチーノとは

 グランチーノという名は、18世紀初頭イタリアの弦楽器職人 G. B. Grancino からいただきました。有名なストラディバリなどと同時代の人です。名前はそれほど知られていませんが、素晴らしい音のバイオリンチェロなどが残されています。

 あくまでも力強く澄みきった、独特の香りを感じさせるその音色が好きで、所持しているコピー楽器(残念ながらコピーですが)を自分で弾いたりもします。

 コーヒー焙煎バイオリン作りに通じるものがあると思っています。バイオリンを作ることはとても微妙な作業の連続で、0.1mmのオーダーで木を削ると音が変わってしまう部分もあります。

 コーヒーの焙煎もまさに同じで、焙煎曲線のほんのわずかな違いがトータルとしてのコーヒーを変えてしまいます。

 良いバイオリンとして重要なポイントは、一に音のバランス、二に深い響き、三に音色ですが、それはコーヒーにもそのまま当てはまります。

 すなわち、酸味苦み甘みコクなどの味のバランス、そして深くて良い香りです。これらをいかに調和させて引き出すかが焙煎人の職人技となるのですが、それはバイオリン作りに匹敵する難しい作業なのです。

 当店はそのような素晴らしい楽器に匹敵する珈琲を創ることを目指して、日々努力を重ねております。

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コーヒー イラスト